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2000/02/20
Last renewal 2001/07/28
 ジャン・ヌーベルほかの設計でコンペに入選。1987年パリに竣工した建物。アラブ文化のショーケースとして計画された建築で、博物館・図書館・展示場・資料センター・ホール・レストラン・ワークショップスペースによって構成されています。この建築の最大の特徴は、南側のファサード。アラブ文化特有の幾何学模様のパターンで、カメラの絞り機能を応用したダイヤフラムでしょう。この南側のファサードは大、中、小の3種類のダイヤフラムのみで構成され、絞り・開放を調整して館内の明るさを調整する仕掛けになっています。全部で使用されているダイヤフラムは1600枚だそうですが、よく故障するそうです。確かにここを訪れた時にも動いている形跡はありませんでした。天候は少し雨が降っていたので、外はそれほど明るくなく、ダイヤフラムは絞りぎみでしたが、南に面した通路は割と明るく感じました。このダイヤフラムはハイテクメカだけあって故障という問題が起こります。最近では動いていないとか聞きますし、高いコストを懸けて作ったのに。ダイアグラムはこの建築だけのために作られたメカですから、一般の大量生産の工業製品とは違い、品質を維持することが大変なようです。それでも、この建築を訪れ実際に見ると、ダイアグラムがメカと思えないほど建築のデティールとして、またファサードとして、十分に美しい造形だと感じさせてくれました。アラブ文化を意識して作られたこの模様としてのダイアグラムは、スペインのグラナダにあるアルハンブラ宮殿の装飾パターンによく似ているそうです。設計にあたって協働したアーキテクチャー・スタジオのロド・ティスナードの発案でこの模様としての装置が作られました。  アラブ世界研究所はノートルダム寺院から東へセーヌ川に沿って500m程行ったところにあります。


アラブ世界研究所
Arab World Institute

設計 ジャン・ヌーベル&アーキテクチャー・スタジオ 
Jean Nouvel & Architecture Studio
用途 文化センター

所在地 フランス パリ 
Paris, France

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