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2009/10/24
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社家の中で公開している西村家です。現存する社家の中でも古く庭園を拝観することもできます。 時期としては紅葉にはまだ少し早かったので、若干の紅葉が見られる程度でした。上賀茂神社の歴代社家の庭を明治20年代に西村家が所有。庭は平安後期の作とされ面積1300平方メートル。近くの明神川から導水、庭内の川、池をめぐらせ、古木と相まって古い社家庭園の趣きを残す。かつては‘曲水の宴’も催された。神山を形取った降臨石、神事の前に身を清めたみそぎの井戸がある。明神川沿いの各社家は、川の水を屋敷内に取り入れ、庭園を潤し、また明神川へ戻すのがルールとされている。ここ西村家の庭園では、取り入れた水を“曲水の宴”のための小川の水として、また傍らに神事の前の清めたゆかりの井戸水に使われたことが残されている。庭園の中央には上賀茂神社のご神体山である神山(こうやま)に見立てた降臨石の石組みも見られる。棟の低い母屋は、上賀茂神社を見下ろすことの無いよう低く建てられたという。この辺りは上賀茂神社の神官の社家町として町並みが形成されてきたことで、昭和63年に国の重要伝統的建造物群保存地区の指定を受け、また京都市の景観整備地区にも指定され町並み保存されている。社家が並ぶこの地域は、現在京都市指定文化財(名勝)、国の「上賀茂伝統的建造物群保存地区」となっている。西村家庭園は、上賀茂神社の社家であった錦部家の旧宅の庭園であり、明神川から庭園内に水を導入し再び川にもどすというこの地域の社家庭園特有の水利用形式をとっている。もっとも、他の社家庭園では、導入した水を池とする例がほとんどであるが、この庭園では幅広い二筋の遣水(やりみず)としており、軽快な印象を受ける。また、庭園の隅にある深さ1メートル余りの円形の窪みは、水垢離(冷水を浴び身体の穢れを去ること)の場として用いられたものとみられ、この庭園の特色の一つとなっている。更に、上賀茂神社のご神体山である神山の降臨石をかたどったと伝えられる石組みも社家の庭園らしい。このように、西村家庭園は、上賀茂の社家庭園ならではの意匠をもつ貴重なものであり、昭和61年、京都市指定名勝に指定された。





上賀茂社家 西村家 Kamigamo Nishimura-ke
用途 住宅
京都市指定名勝
 
MAP
所在地 
京都市北区上賀茂中大路町

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