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2000/09/19
Last renewal 2001/07/28
 ドイツにおけるユーゲントシュティルの貴重な建築として知られるこの結婚記念塔。この建築はウィーン・ゼセッションの建築家オルブリヒの設計によりつくられたものです。この頭部の5つの丸い突起、これは手なのだそうです。なるほどそう言われると確かに手にみえなくもないです。ではなぜ手なのか、それはこのダルムシュタットが70年前までヘッセン・ダルムシュタット公国として存在していたこと、その最後の大公の結婚式を記念して作られたものだからで、その結婚式の大公の宣誓の手がモチーフとなっているのです。単純な発想ですけど、この建築はレンガを基調とした中世風の趣があり、クラシックな中に遊び心があって分離派としての十分な主張が見て取れます。ユーモラスな外観とアカデミックな素材との対比がなんともおもしろいですね。記念塔には入ることが出来きますし、登ることもできます。塔は丘の一番高い場所にありますから、上に登ればダルムシュタットの町並みを一望することができます。また塔の外壁には日時計が、画像では良くわからないかもしれませんが、十二星座のモザイクなんです。そう日時計と言えば京都大学人文科学研究所東洋学文献センターがありますね。おそらくこうしたドイツ・ユーゲントシュティルやウィーン・ゼセッションに影響されたものなのでしょう。それにしてもこの記念塔、ほんと建築というより美術品としか思えないです。


ルードヴィヒ大公結婚記念塔館 Ausstellungsgebaude
ヨゼフ・マリア・オルブリヒ Joseph M.Olbrich

建設 1907年
用途 記念塔

所在地 ドイツ ダルムシュタット
Darmstadeer, Germany


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