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2000/05/27
 Last renewal 2001/07/28 
 このルツェルン文化・会議センターは、コンサートホール・会議施設・現代美術館といった機能をもつ建築として、ルツェルン駅の隣地に建設されました。立地場所は湖岸に面する角地で、対岸からも目に付きやすい場所にあります。 この建築を見る以前、ポンピドーセンターのミュージアム内で、ジャン・ヌーベルの作品模型のいくつかを見たことがあり、そこにこの建築の模型がありました。模型で見た限り、その無闇やたらに長い庇が目に付き、なんでこんなことをするのか?と思い、単に技術的な可能性を見せている計画で、実際に出来るものだと思っていなかったのです。馬鹿げてる無茶なことを!と感じました。ところがすぐ後に、スイスに建設されているのを知り、本当にやってしまうとは恐ろしいと感じながらも、その長い庇建築を、興味本意で見に行ったのです。実物は模型で感じた印象とは違い、よく環境に馴染むもので、特に駅正面のゼー橋から見た時が印象的でした。23mもの庇が湖面へ水平に伸び、湖の広大な水平面とその湖に延びる庇の水平性が、湖沿空間を二重水平層のスケールとして見せていたのです。しかし、庇の下に居るとキャンチレバーが長いのは確かですが、それほど特異でもなく、ただ単純に長い庇でした。そうした長い庇の下は都市広場でもあり、建物施設内より湖へ眺望する際、直射光をカットしする効果を持たせたものだというのです。でも、広場というより駐車場のように使われてますし、庇の間には光を取り入れる箇所が設けられています。眺望や広場ためにこの庇を作ったというのでは、少し説得力に欠けるのではないでしょうか。この建築においては技術面を見せることが大きいはずです。設計意図に広場を作った言いますが、それは対外的な結果論にも思えるのです。湖に対する大空間スケールの連関はうまくいっているのですが、広場という人間活動の場としては効果があるのだろうかと思わせる庇空間でもありました。  建築全体はスチールとガラスから成っていますが、これはテクノロジー志向と透明性の現れでもあるのです。こうしたことはジャン・ヌーベル建築の特徴でもあり、技術の理論を表現する建築だといいます。その代表作にはアラブ世界文化研究所があり、このルツェルン文化・会議センターの庇もそうした建築志向のひとつでもあるのです。


ルツェルン文化・会議センター Luzern Cultural and Congress Center
ジャン・ヌーベル 
Jean Nouvel

建設 1998年
用途 文化センター

所在地 スイス ルツェルン
Luzerun, Switzerland

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